生きる言い訳

「なぜ生きるのか?」「いかに生きるべきか?」という問いに正面から挑戦する、哲学・倫理・思想ブログ

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

2.合目的的器官(3)拡張的器官、道具、言語、技術

これまで生物の器官を主に見てきたが、器官をサイバネティックな情報システムと見なすことで、もはや境目なしに他の領域に移行できる。その射程には、人工的器官から社会現象まで幅広く含めることができる。 中でも今回は、道具、言語、技術について論じる。…

2.合目的的器官(2)情報システムとしての器官

器官が様々な物質によって伝えるのは、情報である。これが前節で得られた結論の一つであった。 この節では、こうした情報の考え方に全面的に依拠して器官に当たってみたい。情報は、十分に明快に定義されており、不適切なアナロジーによって理解を誤らせる、…

なぜ人はひきこもりとなると冷静ではいられなくなるのか?

私はひきこもりである。ひきこもりとして人と接するとまず言われるのは、「どうして働かないの?」「親が死んだらどうするの?生きていけないよ?」「いつまでもそうしているわけにはいかないよね?」の三点セットである。 しかし残念ながら、この三点セット…

「わが青春つきるとも―伊藤千代子の生涯―」とアンティゴネ

知り合いの日本共産党市議に誘われ、映画「わが青春つきるとも―伊藤千代子の生涯―」を観た。この映画は、桂 荘三郎監督のもと、全国的な協賛募金と製作支援上映権の販売によって製作され、全国で上映活動がなされているものである。 chiyoko-cinema.jp 伊藤…