生きる言い訳

「なぜ生きるのか?」「いかに生きるべきか?」という問いに正面から挑戦する、哲学・倫理・思想ブログ

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

年末年始、暦、区切ること。儀礼的な所作の意義

年末の大掃除だとか、新年の抱負だとか、そういった季節のイベントが好きではなかった。普段からやったほうがよいことは普段からやればよい。日々は続いていくのに、わざわざ特別な日をつくって区切りをつける意味が理解できなかった。 しかし、平坦な日常を…

君はもうあの唄を聴いたかい?――白紙革命運動によせて

2022年11月下旬に突如爆発したかに見えた中国広範囲における一連の騒乱は、ゼロコロナ政策の緩和によって一端の落としどころを見つけたように見える。中国国内の大学などで未だ散発的な抗議活動が起きていることはSNSを通じて垣間見えるが、いずれも体制を揺…

方法的懐疑から合理的な神秘主義へ――いかにして「信じる」ことは正当化されるか

安冨歩はその著書『合理的な神秘主義‾生きるための思想史 (叢書 魂の脱植民地化 3)』や『生きるための経済学 〈選択の自由〉からの脱却 (NHKブックス)』のなかで、マイケル・ポラニーの思想などを背景に、懐疑主義に基づく近代思想を退け、「信じる」ことに…